2024.03.18 余さんへ

手紙余さんへ,手紙

𓄿𓅀𓅁𓅂𓅃𓅄𓅅𓅆𓅇𓅈𓅉𓅊𓅋𓅌𓅍𓅎𓅏𓅐𓅑𓅒𓅓𓅔𓅕𓅖𓅗𓅘𓅙𓅚𓅛𓅜𓅝𓅞𓅟𓅠𓅡𓅢𓅣𓅤𓅥𓅦𓅧𓅨𓅩𓅪𓅫𓅬𓅭𓅮𓅯𓅰

お手紙をいただきました

https://note.com/yo_04/n/n13e67d0b1f75

𓄿𓅀𓅁𓅂𓅃𓅄𓅅𓅆𓅇𓅈𓅉𓅊𓅋𓅌𓅍𓅎𓅏𓅐𓅑𓅒𓅓𓅔𓅕𓅖𓅗𓅘𓅙𓅚𓅛𓅜𓅝𓅞𓅟𓅠𓅡𓅢𓅣𓅤𓅥𓅦𓅧𓅨𓅩𓅪𓅫𓅬𓅭𓅮𓅯𓅰

余さんへ

そんな学校が存在するのですね。地獄のような温室という言葉を見て、灰谷魚『純粋個性批判』を思い出しました。灰谷さんは異界觀相に書いていただいたのですが、お声がけしたきっかけがこの『純粋個性批判』を読んだことでした。

描きたいものだけ描けばいいというのはつまり見たいものだけ見ているということで、それをそのまま描けばいいというのは確かに楽なのかもしれないなと思いました。なぜ台詞とそれ以外を区別するのかあまりピンと来ていなかったのですが、既に言葉になっているからそれを書き取ればいいということなんですね。納得しました。

詩については、わからなさゆえに伝わるものもあると信じています。葉ね文庫で衝動的に詩集を購入したというのも、そこに確かに何かがあったからだと思います。

あなたって誰?って思います。本当に考えたことがないんです。自分のことを透明にしたいからかもしれません。そこにいるし無視はされない、でも目立ちもしない存在にいつでもなりたいです。それは普通ということとは違います。そういうとき、あなたという考え方は認識の埒外にあります。あなたにどうにかされたくありません。

モダナイゼーションには単に近代化という訳を当てはめて良さそうです。石牟礼道子の場合は、そもそも水俣病の原因をつくったチッソが戦時中は朝鮮にて生産をしており、戦後にその技術者が帰国するにあたってアセトアルデヒドを製造する熊本の工場に集められたということがあったそうです。つまり、植民地における支配や現地人への搾取が、今度は日本の地方(中央ではなく)にて再演されたとも言えます。そうした近代化に抵抗する文学として苦海浄土があり、それは「モダニズムである」といえるのではないか、といった議論だったと記憶しています。

異界觀相はだいぶ前なので自分でもどんなものを書いたのか忘れています。他の参加者の作品のほうがよく覚えているかもしれません。創刊号は何か得体のしれないものが動き始めた感じがありますが、第二号もかなり良い出来だなと思っています。創刊号では一人で四万字も書いており恥ずかしいです。拙いのですが、あのとき書いておかなければならなかったことをぶちまけたという感じです。エンタメっぽい書きぶりなので、エンタメを期待して読んだ人には申し訳ないことをしたなと思います。第二号のエミューのほうがまだわかりやすく書いていますね。

胎界主webオンリーをどうしようか迷っています。いかんせん締切が厳しく……。新しくつくりたいものはあるのですが、間に合うかどうかわかりません。間に合わなかったら、前回出店した際に出した本を再販してお茶を濁そうと思っています。多分もう胎界主で小説を書く気力は私にはないなと思います。去年はほんとどうかしていました。

今回は書くことなくなっちゃったのでここで終わります。ちょっと短めですみません。比較的穏やかな日々を過ごせていますが寒暖差はまだきついですね。余さんも穏やかに過ごせますように。

藤井佯