2024.3.21 余さんへ

手紙余さんへ,手紙

𓄿𓅀𓅁𓅂𓅃𓅄𓅅𓅆𓅇𓅈𓅉𓅊𓅋𓅌𓅍𓅎𓅏𓅐𓅑𓅒𓅓𓅔𓅕𓅖𓅗𓅘𓅙𓅚𓅛𓅜𓅝𓅞𓅟𓅠𓅡𓅢𓅣𓅤𓅥𓅦𓅧𓅨𓅩𓅪𓅫𓅬𓅭𓅮𓅯𓅰

お手紙をいただきました

https://note.com/yo_04/n/n044739c6820d?sub_rt=share_pb

𓄿𓅀𓅁𓅂𓅃𓅄𓅅𓅆𓅇𓅈𓅉𓅊𓅋𓅌𓅍𓅎𓅏𓅐𓅑𓅒𓅓𓅔𓅕𓅖𓅗𓅘𓅙𓅚𓅛𓅜𓅝𓅞𓅟𓅠𓅡𓅢𓅣𓅤𓅥𓅦𓅧𓅨𓅩𓅪𓅫𓅬𓅭𓅮𓅯𓅰

余さんへ

4321になっているのいいなと思ったので私もその日のうちにお返事することにしました。

なるほどーと思いました。描く対象を時空にわけたとして、空間は確かに書きやすいのですが時間って平面に書くのは(というか人間が描きこなすのは)難しいですよね。時間は流れていくけど空間は確かにいまそのコマにとどまっているものとしてあるので取捨選択もしやすいし(そこに意識の流れはあるにせよ)見えたものを描かなければということですよね。小説も、あまり回想を多用したりするのは嫌われる(らしい)し、あるいは「省略の芸術」と言われることもあるかと思いますが、それでも人間の認知としての限界はあるよなと思います。野崎まどのアムリタという小説に、「一度読み始めたら読むのを(字義通り)やめられなくなる映画脚本」が登場するのですが、そうした小説って作れたら楽しいのになと思います。つまり時間を操るということです。

私は一体なにを言ったかな?と完全に失念しているのですが、「詩については、わからなさゆえに伝わるものもあると信じています。」という一文ですかね?あまり余さんの問題意識を共有できている気がしないのですが、詩が自由とも小説が不自由ともそういえば思ったことがなかったなという感じです。小説→詩といった順で自由度が上がっていくみたいな感覚で捉えたことがなかったといいますか。詩の不自由さでいうと、詩は形とか音に縛られていると思います。あえて比較するなら小説のほうが自由です。小説のほうが詩よりも後に生まれたためです(とよく言われています)。

あまり、「他者に限らず何かの刺激〜」などに対して「あなた」と思ったことがないと言い換えることができそうです。おそらくこれは日本語の問題ですね。あなた、というと「一つのもの」であるかのように思えてしまうのです。英語でyouを単数か複数か特定できないのは私にとって不思議な話です。「あなた」と言われると、世界から「わたし」ともう一つの「あなた」だけが切り取られてしまったかのように感じて居心地が悪いのです。変化というのも、一対一の関係で受け取るというよりも、もっと大きな括りで、輪のなかで捉えているような節があります。すべてのものが有機的につながっているイメージです。バランスを誤ると陰謀論に傾くのでしょうが、もともとの思考体系がそのようにしてつくりあげられているので私にできることはそのバランスをとることだけだなと思います。おそらくその拡張で、たとえば仕事などでも全体の流れがわからないと割り当てられた作業ができないような性格をしています。

異界觀相の創刊号は、入稿後に印刷会社から電話が来て「ミスプリントではないですよね?」と確認されました。人によっては、落丁や乱丁などと勘違いされる方もいて、難しいなと思います。ちなみに実の母親に読まれたのですが、落丁本を押し付けられたと思い込んでいました。内容が内容なので、キレていましたし、「私はこんなこと言っていない、これを言ったのは祖母だ」などと、こちらとしてもあえてそうしている箇所を指摘してきたりだとか。本って読めない人は本当に読めないんだなと思いました。私が組んだわけではないんですが、デザイナーの人はよくここまで付き合ってくれたなと思います。

胎界主第二部読了おめでとうございます。私は逆でピュアがすごく好きなんですよね。自分は胎界主のなかだとピュアに似ているなとさえ思います(だから稀男がこんなに好きなのだろうか、などと)。実をいうと第三部は私にとってわりと展開がつらく2、3ヶ月読めていません。そろそろ最新話に追いつきたいところです。

「井戸のあかつき」は、どうしても世界観の説明を入れたくてああいう形になっています。正直、「私の小説だから」という理由で手に取る人は「胎界主の二次創作だから」という理由で手に取る人よりも少ないと思うんですけど、それでも胎界主を知らない人にも門戸を開いておきたかったです。再販はしようと思っています。凡蔵稀男が好きな人に読まれるのは緊張します。

感覚ミュージアム、全然知りませんでした。ホームページを見たらカリンバ制作キットを販売していて好感が持てました。最近楽器を自作することに興味があり、といってもまだ何も行動を起こしていないのですが、近いうちに図書館で本でも借りてきてなにか作りたいなと思っています。仙台となるとまだまだ寒そうですね。

たかが低気圧でバイトを休むような自分に呆れながら、それでも先日の低気圧はちょっと異常だったと思います。私がいなくても回る職場で気が楽だしありがたいです。早くいい感じの季節になってほしいです。いい感じの季節なんてないんですが。

藤井佯