ジェフ・ヴァンダミア『全滅領域 (サザーン・リーチ1)』感想

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ジェフ・ヴァンダミア 著/酒井昭伸 訳『全滅領域(サザーン・リーチ1)』(早川書房)

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読み始め:2023/6/12  読み終わり:2023/6/12

あらすじ・概要
突如として世界に出現した謎の領域〈エリアX〉。そこでは生態系 が異様な変化を遂げ、拡大を続けていた。監視機構〈サザーン・リーチ〉に派遣された、生物学者をはじめ女性4名からなる調査隊は領域奥深く侵入し、地図にない構造物を発見、そしてそこに棲む未知の存在を感知する。さらに進むべきか、引き返すべきか? 無事に帰還できた隊は過去に存在しない……。大型エンタテインメント〈サザーン・リーチ〉三部作開幕!

読んだきっかけ
映画視聴済だったので。

コメント・感想
 これよく映画化通ったな。映画と原作の内容はかなり異なっている。面白いのだが、肝心なところを見せてもらえないもどかしさがずっと終わりまで続く。生物学者の自分語りはよく練られていると思った。というよりそっちが中身なのでそこを練らないとどうしようもないのだが。
 原作の沼地で襲ってくるよくわからない怪物を、映画ではクマにしてたのえらいなーと思った。個人的には映画のほうが好きだったかも。終始「わかる、わかるんだけどもう少しちょうだい!」という状態が続くので、「好みが分かれる」という前評判には納得だった。個人的には、続編を読むほど気になるかといわれるとそうでもないな……という感じ。一作目で綺麗に終わっているというのもあるけれど。
 自然描写は好みだったし、非常によく調べて書かれてあるのが伝わってきた。