映画『ピノキオ』感想

Diary映画感想

『ピノキオ』(1940)・88分

観た日付:2023/2/4

どこで観た:Disney+

あらすじ(コピペ)
木のあやつり人形ピノキオが、相棒のジミニー・クリケットと共に波乱万丈な冒険に繰り出す。勇敢で正直で思いやりがあれば「本物の子供になれる」と言われたピノキオだが、果たしてその願いはかなうだろうか?(Disney+のあらすじから引用)

観たきっかけ
胎界主二次創作で、ピノキオの話をさらう必要が出てきたため。ディズニー版と原作がかなり異なっていることは承知で視聴。

コメント
 幼少期、家にディズニー作品のビデオがほとんど存在しており、ほとんど観ているはずなのだが、思ってたより覚えてなかった。ロバにされるくだりとか全然記憶になかったし、作中ではロバにされた子供はもうそのままで、特に元の姿に戻るとかもないというのも新鮮だった。また、ゼペットじいさんが鯨の腹中での生活に普通に順応していて、マグロの一本釣りをしまくっているのには笑ってしまった。ピノキオはディズニーで改変された話の方が有名になっているが原作の方は酷い。確か、ピノキオは全然改心せずクソガキのままで、詐欺師二人に木から吊るされた挙句ナイフで刺され数日後に死亡が確認される、とかそんな感じ。原作では、サメに食われるところをディズニー版ではでかいクジラに食われるようにしていたり、ディズニー版ではただゼペットじいさんの一本釣りに使われるだけのマグロが原作ではピノキオを先導して脱出するための手助けをする役割だったり。そもそも、ジミニー・クリケットは原作には存在しなくて、拘置所でピノキオに助言をしてピノキオに「生意気な!」みたいな感じで殺される喋るコオロギしか出てこないんだった気がする。ディズニーってマジで改変が上手くてすごい。要素は取り入れるんだけど、全然違う意味や役割で再利用している。そういや、冒頭にでかでかと「テクニカラー」と書いてあってテンションが上がった。そうだよなぁその時代だよなぁ、1940年だもんなぁ、こんな映画を戦時中に作ってる国に勝てるわけなくない? みたいな気分になる。劇中で、興行師に捕らえられたピノキオが「No, no, no!」と泣き叫ぶと興行師がすかさず「Yes, yes, yes!」と返すところは、「雨に唄えば」のオマージュなんじゃないかと思った。しかし、調べてみると「雨に唄えば」の上映年は1952年だったので完全にただの偶然でしたね。あざした学園。ピノキオの方が12年も早いんだ。あと、興行師が悪態をつくとき急に早口で異国の言語の罵詈雑言を吐きちらすやつ、絶対今の時代じゃできないだろと笑ってしまった。あれ、まさか特定の国の言葉にしていることはないと思うけど、実際のところどうなんだろうな。私はこの手のネタはかなり好きで、九井諒子『ダンジョン飯』に出てくるハーフフットという種族のチルチャックというキャラが、主人公には分からない意味不明な言語で罵倒しまくるくだりとか大好き。
 それと、やっぱり曲が抜群に良い。アニメーションってこれだわね……と唸らされる。ピノキオは、他ディズニー作品と比べてもわりとダークというか、とにかくヴィランが大量に出てくるのだけど、正直ジョンの狐はとてもかわいくて良いですね。かいけつゾロリ悪堕ちってあんな感じなんじゃないか(かいけつゾロリはどちらかというと悪堕ちしたがってるんじゃないか…? はい……)。もう全然関係ない話になっちゃってるな。終わりまーす。ゼペットじいさんが終始若々しくて、若々しいじじいは良いね……若くあらねばね……という気持ちになりました。以上です。