文学フリマ東京36に参加しました

Diary文学フリマ

表題の通りです。当日は、造鳩會のメンバーとして出店者側で参加しました。造鳩會では、文芸誌『異界觀相』vol.3の予告を兼ねたフリーペーパーを配布しました。おかげさまで120部ほど受け取っていただき、また既刊の売れ行きも好調でありがたい限りでした。
というわけで、異界觀相vol.3の特集テーマは「どうしてこうなった?」です。次回の文学フリマ東京(11月11日開催)に合わせて刊行を予定しています。このテーマに至るまでにどのような議論があったかは、また別の機会にでもお話しできればと思います。

フリーペーパーに千字程度の掌編を載せたのですが、下記リンク先からも読めるようにしました。

https://yo-fujii.parallel.jp/wordpress/2023/05/22/post-888/

造鳩會としての新刊はなかったのですが、個人名義で胎界主二次創作本『井戸のあかつき 凡蔵稀男短編怪奇小説集』、弊サイトに発表済の作品を集めたコピー本『鳥の神話 掌編×3+詩』、胎界主布教フリーペーパーなどを少部数頒布しました。また、親愛なる友人の日記や、フォロワーの方のフリーペーパーなども委託していました。売れると思っていなかったところ、『鳥の神話』は完売、『井戸のあかつき』は5冊売上と嬉しい結果になりました。文学フリマは巨大なイベントになっちゃいましたけど、まさかそんななかでもわざわざ造鳩會ブースを尋ねてきてくれて、しかもそこで買い物までしてくれる方がこんなにいらっしゃるとは、奇跡だと言えば笑われるでしょうか。

特別嬉しいこともありました。なんと『異界觀相』vol.1、vol.2ともにご購入されたという方が、
「すごいものを読んだ」
「個人的に今一番アツいアンソロ」
とわざわざブースまで仰りに来てくださったのです。ベタ褒めでした。何らかの仕込みを疑うほどでした(すぐにそんなことはありえないと考えを打ち消しましたが)。対面で感想を受け取る機会に恵まれ本当に嬉しいです。背筋の伸びる思いでした。編集部一同、精進いたします。

さて、造鳩會以外の参加作品をご紹介いたします。

https://kogoeshobo.theshop.jp/items/74841365

谷脇クリタさん主催の、ノンヒューマン歌唱アンソロジー『クジラ、コオロギ、人間以外』に千字の掌編を寄せています。URLは小声書房様の通販サイトを貼らせていただきました。後日、谷脇クリタさんが店主を務める「犬と街灯」様でも取り扱いが始まるそうです。
当日会場にてお買い上げいただいた方、ありがとうございます。載ってます。「カンポ・デル・シエロ」というタイトルです。スペイン語で「空の草原」という意味だそうです。これは、隕石の名前です。つい一ヶ月ほど前、突然「メテオがほしい」という衝動に駆られ、そして見つけたのが「カンポ・デル・シエロ」と名付けられた小さな隕鉄でした。うねうねと波打った石肌を持ったナイス物体です。緊張を和らげたいときに手の中でころころと弄んでいます。観賞用にケースがついていましたが、もうずっと素手で触れ合ってます。石なんて触ってなんぼですからね。
それで、献本を受け取りに行く際に、クリタさんに「これが作中に登場したメテオです」と見せようと会場まで持ってきたのですが、受け取る際には緊張してすっかりそんなこと忘れており……ただの「文学フリマに隕石を持ってくる奴」になってしまいました。まあ良いんですけど。
お読みいただけると分かるのですが、かなりありがたい位置に作品を配置していただいております。当日お会いした際、クリタさんから「章をあの擬音で始めたかった」と言っていただいたのが印象的でした。というわけで、クジラ、コオロギ、人間以外の歌唱する歌をテーマとした総勢84名のアンソロジー、『クジラ、コオロギ、人間以外』をどうぞよろしくお願いいたします。

(そういえば、同じ「クジラ、コオロギ、人間以外が歌唱する歌」というテーマでもう一作勝手に書いているので、よかったらこちらもどうぞ。最後までどちらを載せていただくか迷ったのですが、メテオの出現は個人的にタイムリーな出来事だったもので、そちらにしました)

https://yo-fujii.parallel.jp/wordpress/2023/05/03/post-853/

以上です。当日は多くの方々にご挨拶できて嬉しかったです。一方で、会場全体が混雑していたりブースからなかなか離れられなかったりでご挨拶に伺えなかった方々もいらっしゃり、ぜひまたの機会にお会いできればなと思います。それではまた。