凡蔵稀男短歌
親切なお兄さんへ
亡くし屋と人はこう呼ぶただ彼を恩人ならばただバイバイと
その黒は幽寂の黒 致死の黒 やさしいひとのやわらかい黒
凡小が昏がりに乞う(まだいたの)列車はとうに俺を残して ...
しおり
脱ぬぎ捨すてられたズボンがぷるぷる、床ゆかに積つまれた本ほんがぷるぷる、音おとだけでなく香かおりも指向性しこうせいを持もっているということ、香水こうすいはコンクリートになって、そこにつけられた鳥とりの足あしあと、ぷるぷると、古本ふるほ ...
明るいのに……
電車から降りて目の前にいたおばさんが細いチェーンの小さな鞄を肩からさげて黒い薄手の甚平を着て髪は三つ編みを長い輪ゴムで複雑に留めていた、顔は見えなかったが化粧が汗で浮いていた
図書館で貸出を受け付けてくれた図書館司書の女性の腕 ...
管啓次郎『本は読めないものだから心配するな』感想
管啓次郎『本は読めないものだから心配するな』(ちくま文庫)
読み始め:8/1 読み終わり:8/3
あらすじ・概要
本を読む。忘れる。それは当たり前。内容を覚えてなくても、「読めた」と言えなくても、心配 ...
記事を読む 管啓次郎『本は読めないものだから心配するな』感想
九螺ささら『ゆめのほとり鳥』感想
九螺ささら『ゆめのほとり鳥』(書肆侃侃房)
読み始め:2023/7/30 読み終わり:2023/8/2
あらすじ・概要
どうしてこんなことを思いつけるのだろう。
驚嘆しつつ、圧倒されつつ、混乱 ...
田村隆一『腐敗性物質』感想
田村隆一『腐敗性物質』(講談社文芸文庫)
読み始め:2023/8/2 読み終わり:2023/8/2
あらすじ・概要
《一篇の詩が生れるためには、/われわれは殺さなければならない/多くのものを殺さなけれ ...
ウェイト=スミス版タロットとノンバイナリー
タロットリーディングにまつわる、とある講座を受講している。その講座では、同じ講座を受講している生徒のSNSアカウントが(任意で)記された名簿が共有されていて、私もそれを頼り、同じ講座を受けている方をSNSで見つけてフォローした。そう ...
阿南トマソン
折野から連絡があったのは土曜の晩だった。フェリーの外観を添えた海景色をインスタグラムに投稿したところ、わたしが乗っているそれが南海フェリーの「かつらぎ」であることを指摘されたのだ。折野のアカウントは数年動いていなかったので突然のDM ...