【鳥の閑話】2025/08/30〜09/08
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あったことや考えたことのまとめです。章立てはこちら。
・おしらせ
・星々創作スタジオ合評会
・第18回生物学基礎論研究会
・新しいバイトいい感じ
・近況
おしらせ
今回はおしらせからスタート!
おしらせ① 文フリで初頒布の短編集、タイトルが決定しました
出すんです、短編集を。11月23日(日)開催の文学フリマ東京41にて初頒布します。収録作は、2022年から2025年にかけて執筆した既存の作品と、2作ほど非公開(書き下ろし)を加えた全13篇になりそうです。ちょっと時間がなくて、もっと書き下ろしを追加したかったのですが、今のスケジュールだとなかなか難しそうです。すみません。それでも充分豪華だし、自己紹介の一冊にはなるかなと思っています。
それで、タイトルをずっと決めあぐねていました。シンプルに考えると「鳥の神話を伝えます」がタイトルに相応しい気がしたのですが、このタイトルは商業デビューしたときや、鳥の神話アンソロジーをつくるときに取っておいてもいいのでは……と感じており、結局別案を考えようということになりました。書き下ろしを表題作として、書き下ろしのタイトルが決まったら自動的に本全体のタイトルが決まるな〜と思っていたのですが、昨日、良いのを思いつきました。
「見習い鳥卜 藤井佯短編集」
です。わ〜!!(ぱちぱち) 鳥卜、ちょうぼくと読みます。鳥の鳴き声や飛び方から神の意思を示すことです。今の自分にぴったりなタイトルだと感じています。というか、本全体のタイトルとしてこれがしっくりきたので、「見習い鳥卜」というタイトルで何か書くか……みたいな状況です。どんな話になるのかまだ私にも全くわかりません。9月は寄稿×2の執筆で手一杯になりそうで、「見習い鳥卜」に取り掛かれるのは10月以降になりそうです。果たして間に合うのか。原稿落としたらすみません。
そして、表紙もすでに完成しています。早くお見せしたい。私がずっと「良いなあ……」と思っている画家の方から作品をご提供いただきました。ちょっと表紙が良すぎるので、少し多めに刷った方がいいかもなと思っています。ジャケ買い必至です。おそらくこちらは、10月4日のZINEフェス東京出展に合わせて解禁します。待ち遠しいぜ……。本当に、本当にめちゃくちゃ表紙が良いので、期待していてください。私は一日に十回以上表紙案を見返しています。
文庫本です!(大事なこと) 同人誌ってデカいじゃないですか。私は同人誌の保管に大変困っていて、というのも同人誌は基本的にA5サイズに収斂していくのですが、A5サイズの本って意外と本棚に収まらないのよ。アンソロジーなど分量が多くて二段組にせざるを得ない場合にはA5でいいかなと思っているのですが、私が本をつくるときは基本的に文庫本サイズにしようと決めていまして、故郷喪失アンソロジーも文庫本サイズにしたのはそういう理由からでした。きっと素敵な本になるので楽しみにお待ちいただけますと嬉しいです。
おしらせ② ZINEフェス東京に出展します
先ほどちらりと申し上げましたが、10月4日(土)・東京都立産業貿易センター 台東館(浅草駅徒歩5分)にて開催のZINEフェス東京に出展することになりました。書評家・アンソロジストの橋本輝幸さんとの共同出展です。ZINEフェス東京には『見習い鳥卜』の出品は間に合わないのですが、『てのひらのとり』というワンコイン500円の小さな本を持っていけたらなと思っています。詳しくはおしらせ③にてお伝えします。
橋本さんは、マレーシア・ウズベキスタンの旅行記を出品する予定だそうです。Mastodonで旅行当時の様子は眺めていましたが、素敵なご旅行だったようなので完成が楽しみです。ご都合のつく方はぜひ遊びに来てください。約500ブースと、文フリと比べて小規模なので、がんばればすべてのブースを見て回れる規模感ではないかと思います。最近は文フリは体力勝負になってきているので、ゆったりとZINEとの出会いを楽しみたい方はぜひご来場ください。日が近づいたらまた告知しようと思います。
おしらせ③ 鳥の神話掌編集『てのひらのとり』を販売します
『てのひらのとり 鳥の神話掌編集』を500円で販売します。すでに入稿は済ませています。一時期、コトアムというサービスで300字以内の鳥の神話を投稿していたのですが、新たに10作ほど書き下ろして、全31篇の「鳥の神話」をまとめた小さな本をつくりました。実はもうBOOTHからご注文が可能です。
BOOTHのページにも記載したのですが、この本を買うと良いことがあります。『見習い鳥卜』の割引です!
2025年10月26日(日)までに『てのひらのとり』をご購入の皆さまには、特別に11月23日発行予定の藤井佯初短編集『見習い鳥卜 藤井佯短編集』を300円安くご購入できる(1500円→1200円)合言葉をお伝えします。BOOTHシークレット公開機能を用いて販売するほか、11月23日(日)開催の文学フリマ東京41にて藤井に合言葉をお伝えいただければ短編集のご購入に対して割引を適用いたします。
※短編集をBOOTHにてご購入希望の方は、『てのひらのとり』発送の際に同封するお知らせ用紙記載の、BOOTHシークレット公開の商品ページにてご注文ください。通常の商品ページからのご購入では割引は適用されません。
※2025年10月26日(日)23:59までの『てのひらのとり』ご注文が対象です。発送する『てのひらのとり』にお知らせ用紙を同封いたしますので、詳しくはそちらをご一読ください。
※割引価格での『見習い鳥卜』購入期限は、2025年12月31日までとさせていただきます。
※『てのひらのとり』は10月4日(土)開催のZINEフェス東京でも販売予定です。当日現地にてご購入の場合も合言葉をお伝えいたします。
私としても初めての取り組みで、上手くいくかはわかりませんが、要するに「『てのひらのとり』と『見習い鳥卜』をどちらも購入するとお得になりますよ」ということです。ZINEフェス東京と通販で『てのひらのとり』が売り切れることは多分ないと思うので、文学フリマ東京41にも『てのひらのとり』は持っていきますし会場でもセット販売(2000円→1700円)は実施しますが、『てのひらのとり』を早めに買っていただけるとお得だし私もありがたい、みたいな感じです。というのも、いま手持ちの現金が少なくて、少しでも『見習い鳥卜』の印刷費を捻出するためにこのような取り組みを考えたという事情があります(裏事情を説明しておきますと、『てのひらのとり』を9月末までにBOOTHから発送すれば10月にはBOOTHから売上分が振り込まれますし、10/4のZINEフェス東京でご購入いただいてもその場で現金が増えますし、10月末までのご注文分も11月には売上が振り込まれて心強いし……みたいなあれです。本1の売上で本2を印刷しようとしている、とご理解ください)。『見習い鳥卜』は初版気持ち多めに刷っておきたくて、というのも表紙が良すぎてけっこう売上を見込んで良さそうなのと、自分の名刺がわりとしてしばらくは活用できそうなのとで、今の手持ちに少しでも上乗せしてギリギリまで刷りたいなと思っているんですよね。……というわけなので、実はこの【鳥の閑話】の売上も振込申請をしました。おかげさまで多くの方々にご購読いただいており、非常に助かっています。ありがたく印刷費に活用させていただきます。いつもありがとうございます。
『てのひらのとり』販売にあたって嬉しいことがありました。SNSで何の告知もしていない段階で1冊売れたのです。しかもBOOST(金額上乗せ)つきで。これはきっと、私のBOOTHショップをフォローしていただいていると、新しい商品が追加されたときに通知が行くからなのだと思います。活動を見守ってくださっている方がいるのだな、と非常に勇気づけられました。ありがとうございます。引き続き、鳥の神話を伝えます。
というわけで、長くなりましたがおしらせ3つでした! 文学フリマ東京41では、『見習い鳥卜』に加え、藤井の作品が掲載された本が5冊出る予定です(あくまで予定、なぜならそのうち3つはまだ書けていないから!)
首尾よくいけば、夜空舎(星々)から「鏡/分身」をテーマとした1万5千字程度の短編が掲載されたアンソロジー、反-重力連盟から『圏外通信』に新作を一篇、小野繙さん主宰の『「ヒト×ヒト」以外百合アンソロジー』に新作を一篇、十三不塔さん・大恵和実さん主宰の『△〇✕しないと出られない世界史(仮)』に新作を一篇、寄稿する予定です。夜空舎への作品以外まだ書けていません! 助けて〜。9月の藤井に全てが懸かっています。百合アンソロと歴史脱出SFアンソロはアイデアだけは思いついていて今から書き始めるところで、反-重力連盟に寄せる作品は全くの手付かずです! これに、『見習い鳥卜』の書き下ろしもあるなんて……。正直、めちゃくちゃ忙しく、パンクしそうですが、落ち着いて一つずつ完成させていければと思います。上手くいけば5作! 出ます! 応援してください……!!!! きっと、どれも良い作品になると思うので(「鏡/分身」テーマの作品は正直めちゃくちゃ良いです、自信あります)、皆さまのお目にかけられるように頑張ります。
星々創作スタジオ合評会
8月30日に、星々創作スタジオの合評会が開催されました。私は「鏡/分身」テーマを選択し、1万5千字程度の短編を書き上げました。今回は、それらの作品を参加者たちで互いに読んできて、合評するという会になります。受け手によってこんなに読み方が変わるのか、と新鮮でした。今回の作品はかなり余白を残して書き上げたのですが、余白がないほうが嬉しい読み手と、余白が嬉しい読み手とがはっきり分かれるんだなという学びもありました。しかし概ね納得の行く評をいただけて嬉しかったです。いただいた意見をもとに少しだけ修正をかける予定です。他の方の作品も興味深く拝読しました。合評しやすい作品であることと良い作品であることと、書き手が伝えたいことが十分に反映された作品であることとは矛盾することなく独立しているので、コメントが難しいものもありましたが(繰り返しますがそれは直ちに作品に瑕疵があるということにはなりません)、どれも素晴らしい作品だったと思います。参加者が多く、大変ボリュームのある一冊に仕上がりそうですが、本の形になるのが楽しみだなと思いました。合評はグループに分かれて行うので未読の作品も多く、仕上がりが待ち遠しいです。ほしおさんにもコメントをいただき、大変励みになりました。ありがとうございます。書き上げてから生じた悩みもご相談できてよかったです。
第18回生物学基礎論研究会
8月31日は、筑波大学にて行われた第18回生物学基礎論研究会に参加してきました。予約なし入場無料だったので、全然アカデミアの人間でなくても滑り込めちゃうわけです。ついでに近くに住んでいる大学時代の後輩に会いに行こうということになり、もうひとり大学の後輩を誘ってこっそり聴講してきました。お目当ての講演はワークショップ「道徳・進化・理性」でした。時間の都合で、そのワークショップと廣田隆造「「媒介のモノイド」としての自律性と生命・非生命の境界」しか聴けませんでしたが、大変刺激を得ることができました。
ワークショップ「道徳・進化・理性」では、3人の登壇者がシンガー『道徳は進歩する』に批判的な検討や擁護を加えていました。具体的には2名が批判的な立場、1名が擁護する立場でした。竹下昌志さんが擁護派で、矢島壮平さんと古手川由樹さんが批判的立場を取っていました。

道徳的信念には確たる根拠がないのではないかということが言われており、シンガーは『道徳は進歩する』で、「いや、人間は理性で道徳をやっていくんや!」とぶち立てたわけですが、それに対する反論がなされ、竹下さんはそれを擁護し、みたいな感じでけっこうバチバチな空気になっていました。正直私も3名の講演を聞いて自分のなかでの結論は出ませんでした。しかし、鳥の神話をやっていくうえで知っておかなくてはならない議論だったと思うので、聴けてよかったです。竹下さんは自身もヴィーガンを実践されており、日本においてオプションが少なすぎることに課題を感じているようでした。私も実は一時期ヴィーガンを志向し、様々な葛藤を経て今はやめている(肉食に戻っている)という経緯があり、どうしたらいいんでしょうね……と頭を悩ませました。うまいこと結論は出せませんが、個人レベルでは理性で道徳をやっていけると信じ、それ以上のレベルでは理性で道徳はやれないので(ではどうする?)を考える必要があるんだろうな、という凡庸なことを思いました。竹下さん自身も、悲観的理性擁護を掲げており、「理性で道徳はやっていけるが、しかし人は常に理性的であることはできない」という見解を下していました。少しずつ、できることをやっていくしかないのだと思います。
「媒介のモノイド」の講演は非常に分かりやすく、分かりやすすぎて怖くなるほどでした。大変刺激的でした。圏論が全く分かっていないのですが、説明がすべて理解できてしまい、教えるの上手すぎないか? とびっくりしました。

生物と非生物の境界はどこにあるのかという研究において、閉包という概念がこれまで提唱されてきたが、これを「媒介のモノイド」という構造で置き換えることでもっと簡潔に説明できるのではないか、という野心的な取り組みについての発表でした。質疑応答でも指摘されていたとおり、「媒介のモノイドではまだ条件が緩すぎる」という問題はあるかもしれませんが、聴いている限りでは納得できてしまうことも多く、世の中にはこんなに頭の良い人たちがいるんだなあと感服しまくりでした。引き続き、続報が出たら追いたいと思います。
そんな感じで、初めて筑波大学に行きましたが、デカすぎ広すぎでビビりました。てか、東京駅から筑波大学の中央まで一本で行けるバスとか出てるんですね……。終点で降りるころにはバスには私しかいませんでした(後輩とは現地集合だったため)。なかなか貴重な経験ができたと思います。8月30・31といえばSFのオタクはみなSF大会に出払っていたと思うのですが、実のところ同日に様々な学会が催されていたのでどれに行くかかなり迷っていました。結果的に生物学基礎論研究会に行けてよかったなと思います。


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