Worksカモガワ,小説

 花の群生地だった。佐渡某所、遠くからたぁ、たぁ、と鳥の鳴き声が聴こえる。奥には巨大な曲がり松が浩々と聳え、突き抜ける空を一身に抱きとめている。手ごろな岩があり、男はしばし休憩と腰を落ち着けた。道に迷った。なぜか地図アプリが起動しない ...