【鳥の閑話】9/16〜9/22
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今週あったことや考えたことのまとめです。章立てはこちら。
・ビトたけ映画3本みた
・まったく新しい勉強会
・ミクとIA
・文体の舵をとれ第4回
・頑張って痩せる
・近況
ビトたけ映画3本みた
北野武監督。池袋の新文芸坐で『その男、凶暴につき』と『3-4×10月』と『ソナチネ』を観てきました。3本連続。16時から22時すぎまで。体力もってかれた……。もともと北野武監督作品は『首』しか観たことはなく、家には『ソナチネ』と『アウトレイジ』のDVDがあるんですがまだ私は観ておらず、せっかくだし映画館で観ようかと三本連続視聴の予約を入れたのはアホだった。しかし、当然だが全く退屈はしなかった。しかし『首』を最初に観ちゃってるのでそれぞれの作品を『首』に至るまでの答え合わせとして観てしまったような感覚はある。それを抜きにしても十分面白かった。
『その男、凶暴につき』。まずタイトルが優勝。これはパロディタイトルが大量に作られていることからも自明だろうと思う。とにかく歩くカットが多用される。最後の、菊池が歩くシーン好きだ。すべての刑事ものの祖か？と思うくらい既視感が続く、ということは後世の作品に多くの影響を与えているということなのだろう。そして、既視感はありつつも退屈ではない。ビトたけがいると全てのシーンが不穏になるな。それは暴力の予感で、いつ何が起こるかわからない緊張感が持続し、ぐいぐいとラストまで見せていく。
『3-4×10月』。3本観て、完成度は『ソナチネ』の方が高いなとは思ったんだけど、個人的には一番好きだったかもしれない。何考えているか全くわからない主人公が不穏すぎる。なんというか、UNDERTALEの主人公を見ているような気分にさせられた。最初の草野球のシーンから、ビトたけ感のある会話の応酬が続く。そんななか、主人公は無言で素振りをし続けている。怖い！ 一般的には夢オチということにされているようだが、私は全然来世で草野球してるもんだと思いながら観ていた。死んだら夢が続くのだ。草野球の夢が。それで、今度は試合にも展開がある。決して一得点も返せぬまま終わるわけではない。しかしそれでもどん詰まりだ。中盤出てくるビトたけ扮するヤクザが無茶苦茶で面白い。「忍耐」の将棋の駒で指押さえるのずるすぎるだろ。同じ駒が組事務所にもある。そういう細かい部分で笑わせてくれるのは安心感ある。花飾りを被っているシーンがやはり好きだ。ちょうど全く同じ花を買って家に飾っていたので妙に緊張感があった。帰宅後、これがビトたけが被っていた花か……と思いながらすっかりドライフラワーになってしまったそれをゴミ箱に捨てた。
『ソナチネ』。テーマソングがやっぱ抜群にええね……。すべての遅延を煮詰めたかのような美しい映画。おれ、死にたいんすよ……。ずっとビトたけが楽しそうで嬉しい。有名なロシアンルーレットのシーン、そのあと夢にまで見るのはやりすぎではないかとちょっと思った。けど、ビトたけ視点からの景色もそれはそれで新鮮だった。落とし穴掘ったり、花火で撃ちあいしたり、フリスビーで遊んだり、実写版トントン相撲やったり、かわええね……。最後、殺し屋扮する釣り人の小道具（クーラーボックスなど）が砂にまみれて風化していく感じの映像で終わるのが味という感じがする。正直なところ女は邪魔ではないかという気がしており、『首』にはそういう女が一切出てこないので、答えという気がしてしまい、そういう観方はあまりよくはないんだけど個人的にはやっぱいらんかったよな、という結論になった。
関係ないが、『3-4×10月』の開場を待っているとき知りあいにばったり出くわして、めちゃくちゃすっぴんだったので恥ずかしかった。でも会えて嬉しかった。↓に参加したとき一緒だった方。今度新作の劇をするらしいので観に行きたい。
まったく新しい勉強会
『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』の勉強会が早くも第二回に突入。この勉強会について詳しくは先週分の記事をお読みいただきたい。巻末についていた演習問題を順番にやっていく回で、今回はこの3問。
演習1：アンパンマンの女性性というトピックでアーギュメントをつくれ。
演習2：アンパンマンの女性性というトピックでメモをつくれ。
演習3：メモを用いて、アンパンマンの女性性について演習1よりも高級なアーギュメントをつくれ。
もしくは、
演習1：あるトピックでアーギュメントをつくれ。
演習2：トピックでメモをつくれ。
演習3：メモを用いて、演習1よりも高級なアーギュメントをつくれ。本来は上の設問のみなのだが、二パターン用意したのはアンパンマン詳しくない人でも書けるようにという配慮からである。私はこのような回答を提出した。