一箱本棚開始!鳥の神話本を売るよ〜
表題の通りです。
西日暮里BOOK APARTMENTさんにて、一箱本棚のオーナーになりました。
一箱本棚というのは、上図のように大きな棚の中の1マスを借りて、そこへ売りたい本を並べる形態の本屋です。そのため、西日暮里BOOK APARTMENTさんには私の他にも大勢のオーナーさんの本棚が存在します。なかには小学生のオーナーさんもいらっしゃるとか。今日も棚をつくりに行ったところ、別の本棚のオーナーさんが店番をされていました。
なぜ急に一箱本棚を始めたのかといいますと、うまく言えないんですけど別の回路をつくりたかったみたいな抽象的な衝動からになります。もともと本を売ることに興味はあったのですが書店を開きたいとかそういうところまでは行かずだったので、こうして手軽に本を売ることのできる環境は非常にありがたく、さっそく参加させていただいたというわけです。自分でつくった本も置けますしね。それはかなり私の中でメリットとしてあります。BOOTHだけでは物足りないですが、即売会はいつもあるわけではない、本屋であればいつでも自分の本を読んでもらうきっかけがつくれますよね。
私の本棚のコンセプトはずばり「鳥の神話」です。鳥の神話にまつわる本を中心に集めています。こういう「人に見せる用の本棚」は庭園に漸近してきますが、わりと自信作です。どの本も自信を持っておすすめできます。
たとえばカーレン・ブリクセン『運命綺譚』の「水くぐる人」は鳥になれなかった神学生が海と魚の世界に幸福を見出す話なのですが、私はこの小説を「うんうん、これは鳥の神話やねえ」と思っています。めちゃくちゃ売りたい本の一つです(高騰してるけど…)。細川博昭『鳥と人、交わりの文化誌』は主に日本における鳥と人との関係の変遷について追った興味深い一冊です。髙山花子『鳥の歌、テクストの森』は泉鏡花や石牟礼道子などの小説を「鳥」という視点から論じた刺激的な一冊です。このように、鳥の神話と言っても多岐にわたっており、小説であれば私が「鳥の神話やね…」と感じたもの、人文書等であれば「鳥と人との関わりや、人文学的に鳥を探究した」ものを置いております。
月1〜2度のペースで棚の様子を見に行き、補充を行う予定です。また、月に一度のペースでフリーペーパー「鳥の神話新聞」を発行します。
2024年8月、創刊号はこちらです。来月以降は10部ほど刷り、本棚に置いておこうと思っています。
本を売り始めるにあたって一冊ごとにスリップを作成したのですが、スリップにコメント欄があったので、それぞれひとことコメントを書いています。もしお店に寄ることがあればそうした点もお楽しみいただけたらなと思います。
現在の棚の位置です。比較的手前の一番下の段です。棚位置は3ヶ月に一度シャッフルされるそうです。今のところは屈んで物色してもらう形になりますが、案外人目につきやすい場所でもあるなという気がするので、皆さんもぜひ「鳥の神話」棚を見つけてみてください。お店には大きな椅子もあって、ゆっくり本を読みながら時間を過ごすこともできます。もちろん、休憩していっても構いません。いま暑すぎますからね。涼んでいってください。JR西日暮里駅から徒歩5秒のところにあります。駅の改札を出て右に曲がるとすぐあります。マジですぐです。改札出て右行くと小道があるんですけど、そこを曲がったらもうあります。
関東住みでなければアクセスしづらい場所だというのは少々申し訳ない気持ちもあるのですが、この一箱本棚の取り組みについては完全に私の道楽なので、好き勝手させていただくことにします。もし西日暮里なら出れるな〜という方がいらっしゃれば、ぜひ遊びに来てください(多分私はいませんが…)。もし店番することがあればそのときまた言いますね(なんか、店番の日は本以外も置いていいらしいので、なんか売りたいものがあるよって人はお気軽にお声掛けくださいね)。
以上、近況でした。ぜひ遊びに来てください。そして鳥の神話に浸ってください。あ、あと「この本が『鳥の神話』に置いてないのはおかしい」という本があればこっそり教えてくださいね。鳥の神話本の情報はいつでも大歓迎です。よろしくお願いします。
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