崩壊系列『崩壊系列』感想
崩壊系列『崩壊系列』

読み始め:2023/5/22 読み終わり:2023/5/22
読んだきっかけ
北上郷夏さんの詩めあてで購入
コメント・感想
良かった。短歌も詩も読み応えがある。江永泉さんの取り組みは面白かった。また、組版も詩や短歌に気を配っていて、突然フォントが大きくなったり、余白が美しかったりと素晴らしい仕事をしている。蜆シモーヌさんの詩は初めて読んだが、こんなことができるのかと驚いた。北上郷夏「始身刑」はもうこの言葉を生み出しただけですごいと思った。
良かった歌・詩
・幾重にも永遠がおりかさなつてエビグラタンになつてください/玉野勇希「魔女の雨脚」
・ぜんじんるいがだいすきだから痛くてもハムスターみたくこゑを殺した/玉野勇希「魔女の雨脚」
・川はただ水のながれる場所だから笑えるところなんてひとつもなかった/藤井柊太「八月、おわりのサイレン」
・朝起きて元気だとしびれる 橋が流されないかぎりこの部屋はつながっている/藤井柊太「八月、おわりのサイレン」
・日々に唾は吐き捨てられてそのうちのどれが私を貫くだろう/手取川由紀「真っ白な」
・再定義 つづく葬式 彩りのために盛られたパセリのまみどり/手取川由紀「真っ白な」
・これはたぶん幸運なことですが人間の新生児に敵意を抱いたことがあまりない/江永泉「e・「『わたくしといふ現象は/仮定された有機交流電燈の/ひとつの青い照明/です/(あらゆる透明な幽霊の複合体)」*1 七首」
・はい、わたし非実在するりょうしんもあります嘘でありませんから/江永泉「g・APPENDIX」
・雨澤祐太郎「非抱擁」
・北上郷夏「始身刑」
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